ぐるたねのタネ、 固定種・在来種とは…

親から子、さらにその子へと同じ形質が
代々受け継がれる種のことを固定種と呼びます。
作った野菜から種をとって、
その種からほぼ同じ姿かたちの野菜を
作ることが出来るという特性から、中には、
古くから愛され地域の文化や生活に根付いた
「在来種」「伝統野菜」と呼ばれる
種類もあります。

京都の千枚漬けに使われる聖護院かぶ など

みなさんがスーパーなどで目にする野菜は、
ほんの一部の種類。固定種・在来種のほとんどは、
ごく限られた場所でしか作られておらず、
市場には滅多に出回りません。
そんな固定種・在来種ですが、実は、
家庭菜園でこそ作っていただきたい
非常に魅力的な野菜なのです。

固定種・在来種の魅力

魅力

性豊かな見た目・味

全国各地で作られている野菜は、長い時間をかけて、その土地の土壌や天候、また、そこに住む人の好みに合わせて姿を変えてきました。
たとえば、下記のカブのように、同じ仲間の野菜でも各地域によって多様なかたちや味を持つものがあります。

  • 金町小蕪の写真

    東京都

    金町小蕪

  • 木曽紫蕪の写真

    長野県

    木曽紫蕪

  • 日野菜蕪の写真

    滋賀県日野町

    日野菜蕪

  • 万木蕪の写真

    滋賀県高島市

    万木蕪

このように固定種の中には、栽培されてきた地域の違いから様々な形に変わったものや、古くから独特の姿を残してきた野菜など、個性豊かな見た目や味の品種が数多く存在します。
ぜひ、みなさんもお気に入りの野菜を探してみてください。

魅力

域の歴史や文化を感じられる

古くから作られてきた野菜は、その地域の歴史や文化とも密接に関わってきました。

京水菜

捕鯨が盛んであった関西地方では、お出汁でクジラ肉(今は豚肉等で代用される)と水菜を一緒に食べるはりはり鍋など、独自の食文化があります。

野沢菜

長野県を産地とする野沢菜は、冷涼な気候を好みます。寒い地域で作られる野沢菜漬けは、発酵があまり進まず、あっさりとした味わい。長野県の郷土料理、おやきの具としても人気です。

野菜を味わう際には、その故郷の調理法を試してみるのも楽しみのひとつです。

魅力

採りの体験

固定種は、自身で育てた野菜から種を採ることが出来ます。ぜひ自身の採った種から、命が芽吹く喜びを味わってみてください。
さらに、自身の土地で何度も種を採り続けることで、野菜はその土地の気候や土壌に合わせて変化していきます。また、好みの姿の野菜を選んで種を採り続ければ、あなただけの野菜へと変化させることも…
機会があれば、自分だけの野菜作りにもぜひ挑戦してみてください。

スーパーでは買えない、珍しくてユニークな野菜を作ることが出来るのも、家庭菜園の楽しみの1つです。
ぐるたねでは、そんな個性豊かな固定種・在来種を種類豊富に取り扱っています。

わたしたちアサヒ農園は140年以上もの間、ひたむきにタネを採り続け、守り繋いできました。
しかし近年、固定種・在来種といった野菜は作る人が減り、中には姿を消しつつある品種もあります。

タネの一粒一粒には、それまで繋がってきた長い歴史がつまっています。そんな豊かな野菜たちを、
これからの未来へ残していくために、ぜひ、みなさまも固定種・在来種の野菜を作ってみませんか?

固定種・在来種のタネを探す