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愛知の伝統野菜①宮重大根とは

2014.09.06

伝統野菜・固定種

宮重大根(みやしげだいこん)
宮重大根

  西春日井郡春日町宮重地区が原産地とされます。
青首で肉質が良く、漬け物、煮物用、切り干しと用途の広い品種
です。

江戸時代から栽培が始められ、昭和20年代まで尾張地方を中心に大面積で栽培されてきました。
戦前には種子が朝鮮、満州、樺太まで販売され、用途別の品種も多く分化しました。
しかし昭和20年以後にはいると地力の低下とウイルス病の蔓延のため作付け面積は減少しました。
また食生活の変化とともに、切り干し用の大きく、収量性の高い品種の多くは失われました。

昭和50年代にはいると、首の青いF1品種が我が国の生食大根の主要品種となりました。
これらの品種は種苗会社が宮重大根の品種や系統に耐病性や晩抽性を導入して育成した系統を両親にして採種したF1品種です。そのため我が国で現在消費される大根品種の大半のルーツは宮重大根にあると言っても過言ではありません。

原産地の春日町では品種保存会を作って、戦後栽培していた生食用の品種に近い系統を保存し、一般の人にも栽培してもらい、先人の業績を記念し地域の文化財として保存しようと活動を行ってます。