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野菜の種まき後の基本作業 ~間引き~

2023.09.20

栽培(育て方)のポイント

間引き(まびき)とは…

種まきの後、植物が発芽してきたら、大きく育てる株以外を引き抜く“間引き”という作業を行います。
なぜ間引きが必要なのでしょうか?

間引きをせずに株と株の間隔が狭いまま成長させてしまうと、株が混み合い成長するスペースが妨げられてしまったり、植物同士が互いに影になることで日当たりが悪くなるなど、生育に悪影響が出てしまいます。
ですので、きちんと間引きを行って適切な株間(株同士の間隔)を確保することが重要なのです。

株間が大事なら最初から間隔を空けて1つずつ種をまけばいいのでは?と思うかもしれません。
種も生き物ですので、100%芽が出るわけではありません。中には発芽をしないものや、元気のないものが混じることもあります。
なので最初は多めに種をまいておいて、発芽した後に元気な株を見極めて残してやることで、より強い苗を育てることができ、良い野菜作りにつながります。

間引きはどうすればいいの? ~ 間引きの方法 ~

基本的には、生育状況に応じて2~3回に分けて間引きを行います。
込み合っている部分の株を引き抜くことで数をだんだんと減らしていきます。
後々成長の悪い苗が出てくることもあるので、1度に間引きせず数回に分けるようにしましょう。

 

間引きのタイミング

発芽して双葉が完全に開いたタイミングで1回、その後は苗が大きくなって込み合ってくるタイミングで少しづつ減らしていきましょう。
小松菜などの葉物野菜であれば、本葉が3~4枚の頃に2回目、本葉が5~6枚の頃に3回目、が間引きのタイミングの目安となります。

 

間引きによる株間の確保

種を“すじまき”※1した場合には、成長するにつれて株と株との間のスペースがだんだんと狭くなっていきます。
そのままにしておくと成長に悪影響が出るので、間引きによって適切な株間(株同士の間隔)となるように調整を行います。
たとえば、最終的に12㎝の株間が必要であれば、1回目の間引きで3㎝、2回目に6㎝、3回目で目的の12㎝間隔に、というように間引きによって少しづつ間隔を広げていきましょう。
必要な株間は野菜ごとに異なります。種の袋の裏側に栽培方法が記載されていることが多いので、まずはそこを確認してみましょう。

“点まき”※2や“ポットまき”※3の場合には最初に株間を確保しますので、間引きの際には株間の調整は不要です。
1つの蒔き穴(ポット)ごとに、より丈夫な苗が残るように選んで間引きを行いましょう。

※1 すじまき…土の表面にまき溝を引いて、その溝へ1列に種をまく方法。
※2 点まき…土の表面に一定間隔でくぼみを作り、そこへ数粒ずつ種をまく方法。
※3 ポットまき…苗づくりのために、ポリポット等へ種をまく方法。

 

間引きする苗の選び方

他と比べて「弱々しい株」や「葉の形の良くない株」や「葉の色が悪い株」等を抜き取り、より元気な苗を残すようにします。

 

 

苗の抜き取り方のポイント

苗同士が近かったり、根が広く張っている状態だと、間引きの際に隣の残そうとしていた苗まで抜けてしまったり、傷ついてしまうことがあります。
抜き取る苗の根元の土を指で押さえながら、そっと引き抜くようにしましょう。
苗同士の距離が近く、引き抜くのが難しそうであれば、ハサミで根元を切ってしまうのも一つの手です。

 

まとめ

たくさんの苗の中から間引きを行うことで、より強い苗を残し、さらに適切なスペースを確保することが出来ます。
野菜が発芽した後にはしっかりと間引きを行って、元気な野菜を育てましょう!