愛知の伝統野菜④越津葱とは
2014.09.06
伝統野菜・固定種あいちの伝統野菜
京都の九条ネギ(葉ネギ)、関東の千住ネギ(1本ネギ)に対比される尾張特産のネギです。
分けつ性が高く、葉と根ぶか部をともに食用にするのが特徴です。
原産地は現在の津島市越津町とされ、徳川時代から栽培されてきたと伝えられています。
分けつが3~4本になり、葉色がやや淡く、葉部が柔らかい特性を持っています。
栽培が増えるに従って、分けつ性や、栽培適性の異なる多くの系統が、産地や種苗商で分系維持されて、それぞれの地域や作型に適する系統が栽培されてきました。
しかし近年は、消費者の越津葱に対する認識の低下と、葉と根ぶか部を持った生産物を作る労力が多大であることから、産地によっては越津葱とやや異なった特性を持っ系統の維持もなされてきました。
そこで愛知農総試弥富技術センターでは平成13年から、県内農家が自家採種を行ってきた20系統を集め、越津葱として優れた特性を維持している1系統を選んで、増殖採種を行い産地に返して特産物の振興を図ろうとしてきました。
越津葱は、葉、根ぶか部ともに軟らかくおいしいため、すき焼きを始めとして多くの料理の材料に利用され、名古屋を中心とした尾張地域では重要なネギです。
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