コールラビ|BakerCreek 野菜の世界
2026.05.29
野菜遺産プロジェクト
コールラビという野菜の魅力
― 海外の種子カタログから見えてくる、その面白さ ―
アメリカの種苗会社 Baker Creek Heirloom Seeds が発行する種子カタログには、世界各地の野菜や品種が、美しい写真とともに紹介されています。
このシリーズでは、その中からひとつの野菜に焦点を当てて、特徴や品種、食べ方を少しずつご紹介していきます。
今回取り上げるのは「コールラビ(KOHLRABI)」。
キャベツの仲間でありながら、地上にできる球状の茎を食べるというユニークな野菜です。
この膨らんだ部分はリンゴほど、あるいはそれ以上の大きさに育つこともあり、見た目のインパクトがあります。一方で味わいは穏やかで、シャキッとした食感とやさしい甘みが特徴です。
個性豊かなコールラビの品種
コールラビには、サイズや色、食感の違いによってさまざまな個性があります。
■ Superschmelz(スーパースメルツ)
直径30cm近く、重さ9kgにも達する大型品種。それでも肉質はやわらかく、繊維質になりにくいとされています。

■ Blauer Speck(ブラウアー・スペック)
青紫色の球を持つドイツ由来の系統。なめらかでバターのような質感が特徴とされています。

■ Early White Vienna(アーリーホワイト・ウィーン)
淡い緑色の球と白い果肉を持つ、古くから知られる品種。シャキッとした食感とキャベツに似た風味が特徴で、加熱しても生でも楽しめます。

同じコールラビでも、見た目や食感にこんな違いがあるのも興味深いところです。
カタログでは、このほかにもさまざまな品種が紹介されています。
形と文化がつながる食べ方
コールラビの特徴的な形は、料理にもそのまま活かされます。
中欧、特にハンガリーでは、コールラビをくり抜いて具材を詰める「トルトット・カララーベ(Töltött Karalábé)」という料理が知られています。
球状の部分を器のように使い、詰め物をして煮込む、素朴で家庭的な一皿です。
外側は形を保ちながら、中はやわらかく火が入り、詰めた具材の風味を受け止める構造は、コールラビならではの特性です。
詰め物料理との相性がよく、自然とこうした調理法へとつながってきたことが感じられます。
カタログではその料理をベースに、キヌアやナッツ、ハーブなどを使った軽やかなアレンジも紹介されています。

おわりに
今回紹介した内容は、Baker Creek Heirloom Seeds発行のカタログ
『The Whole Seed Catalog 2026』に掲載されています。
ご興味があれば、ぜひ手に取ってみてください。



