タンポポ|BakerCreek|野菜の世界
2026.06.24
野菜遺産プロジェクト
身近で奥深い、食べられる野の花
― 海外の種子カタログから見えてくる、その面白さ ―
アメリカの種苗会社 Baker Creek Heirloom Seeds が発行する種子カタログには、世界各地の野菜や品種が、美しい写真とともに紹介されています。
このシリーズでは、その中からひとつの野菜に焦点を当てて、特徴や品種、食べ方を少しずつご紹介していきます。
今回取り上げるのは「タンポポ(DANDELION)」。
日本では道ばたで見かける身近な存在でありながら、実は古くから食用や薬用として親しまれてきた植物です。
名前はフランス語の「ライオンの歯(dente-de-lion)」に由来し、ギザギザした葉の形を表しています。
さまざまなタンポポの姿
カタログには、色や用途の異なる個性的なタンポポが並びます。
■ Pink Dandelion(ピンクダンデライオン)
中央アジア原産の多年草。
淡いピンク色の花に、レモンクリーム色の中心が特徴的な、やさしい印象の品種です。
一般的な黄色いタンポポに比べてやや苦味が少なく、葉・根・花のすべてが食用になります。
また、花はミツバチや蝶を引き寄せるため、庭に植えることで自然とのつながりも感じられる存在です。

■ Japanese White Dandelion(ジャパニーズホワイトダンデライオン)
日本で親しまれてきた白花タンポポ。
南日本に自生し、雑草としてではなく、食用・薬用の植物として大切にされてきました。
葉は軽くゆでておひたしに、花は天ぷらにするなど、日本の食文化の中でも活用されてきた背景があります。

■ Italiko Rosso Dandelion(イタリコロッソ・ダンデライオン)
鮮やかな赤い茎と濃い緑の葉が印象的な品種。
サラダにほどよい苦味と風味を加えてくれる葉物野菜として利用されます。
なお、この品種は名前に「ダンデライオン」とありますが、実際にはタンポポではなくチコリの仲間にあたります。

■ Imero Dandelion(イメロ・ダンデライオン)
やわらかく甘みのある葉が特徴のサラダ向き品種。
長く伸びる葉は見た目にも存在感があり、一般的なチコリに比べて苦味が少なく、生でも食べやすい味わいです。
こちらもチコリの仲間で、“タンポポのように使える葉物野菜”として紹介されています。

食べ方の広がり
タンポポは、葉・花・根まで幅広く利用できる植物です。
葉はサラダや加熱調理に、花は彩りや天ぷらに、根は乾燥させて飲み物に利用されることもあります。
おわりに
野草として親しまれているものもあれば、食材として取り入れられてきた歴史を持つもの、観賞用として楽しまれているものもあります。
タンポポという身近な存在も、少し視点を変えて見てみると、これまでとは違った広がりを感じられるかもしれません。
今回紹介した内容は、Baker Creek Heirloom Seeds発行のカタログ
『The Whole Seed Catalog 2026』に掲載されています。
ご興味があれば、ぜひ手に取ってみてください。



