オクラ|BakerCreek|野菜の世界
2026.07.15
野菜遺産プロジェクト
オクラ|BakerCreek|野菜の世界
美しい姿に、豊かな実り
― 海外の種子カタログから見えてくる、その面白さ ―
アメリカの種苗会社 Baker Creek Heirloom Seeds が発行する種子カタログには、世界各地の野菜や品種が、美しい写真とともに紹介されています。
このシリーズでは、その中からひとつの野菜に焦点を当てて、特徴や品種、食べ方を少しずつご紹介していきます。
今回取り上げるのは「オクラ(OKRA)」。
日本でも夏野菜としておなじみですが、原産国はアフリカで、暑さを好み、暑い環境でよく育つ野菜です。
アメリカ南部では「ガンボ(gumbo)」という名前でも知られており、オクラを使った煮込み料理の名前として現在も残っています。
個性豊かなオクラの品種
オクラは世界各地で育てられてきた歴史の中で、地域や用途に合わせてさまざまな品種が生まれてきました。
ここでは、カタログに掲載されている中から、いくつか特徴的な品種をご紹介します。
■ NKRUMA TENTEN(ンクルマ・テンテン)
ガーナ由来の“ツリーオクラ”。
品種名は直訳すると「背の高いオクラ」を意味し、草丈は最大約12フィート(約3.6m)にも達します。
長寿命で、熱帯地域で適切に管理すれば15〜20年生き続けることもあるそうです。
風味豊かな葉は、ほうれん草のような味わいがあり、スープやシチュー、カレーに加えて楽しまれています。

■ LOUISIANA 16 INCH LONG POD(ルイジアナ・シックスティーンインチ・ロングポッド)
ルイジアナ由来の巨大オクラ。
長いものでは30cmを超えるほど大きく育ちますが、比較的やわらかさを保ちやすいのが特徴です。
一般的なオクラは収穫が遅れると硬くなりやすいため、“大きく育てても食べやすい”という点が、この品種ならではの魅力として紹介されています。

■ ALABAMA RED(アラバマ・レッド)
深い赤色の莢が印象的なアラバマ州由来の伝統品種。
クラシックな雰囲気のある色合いで、ガンボや炒め物などにも向くと紹介されています。

■ JING ORANGE(ジン・オレンジ)
深みのある赤橙色が美しい中国系統の品種。
莢だけでなく、葉脈や茎まで赤く色づき、観賞植物のような華やかさがあります。
断面の星形と赤色のコントラストも印象的です。

世界で親しまれるオクラの食べ方
オクラは、日本では刻んで和え物や納豆に合わせるイメージが強い野菜ですが、世界各地ではさまざまな料理に使われています。
アメリカ南部では「ガンボ」と呼ばれる煮込み料理に欠かせない存在で、独特の粘りがスープにとろみを加えます。
ガーナでは葉を食べる文化もあり、スープやシチュー、カレーなどに利用されているそうです。
また、近年は“彩りを楽しむ野菜”としての魅力も注目されています。
断面の星形を活かしてサラダやピクルスに使ったり、色付き品種を料理のアクセントとして楽しんだりと、見た目の個性もオクラの面白さのひとつになっています。
おわりに
日本では身近な夏野菜として親しまれているオクラですが、世界には、巨大になるもの、赤く色づくもの、驚くほど収穫できるものなど、実にさまざまなタイプが存在しています。
普段見慣れている野菜でも、世界の品種を眺めてみると、また違った面白さが見えてくるかもしれません。
今回紹介した内容は、Baker Creek Heirloom Seeds発行のカタログ
『The Whole Seed Catalog 2026』に掲載されています。
ご興味があれば、ぜひ手に取ってみてください。



